コスタリカ代表 ケイロル・ナバス
過去20年間、W杯の常連となっているコスタリカ代表。
2010FIFAワールドカップ南アフリカの出場は逃したものの、3大会連続で本大会の大舞台に立つことになります。
今大会、スペイン、ドイツ、日本と同組に入ったコスタリカ代表のサポーターは、2014年ブラジル大会の再現を期待しています。
その大会でコスタリカは、優勝経験のある3カ国が入った組を勝ち上がって、準々決勝まで快進撃を続けましたが、オランダにPK戦の末に敗れてしまいました。
あの忘れられない快挙から8年、そのときの中心メンバーの多くが、カタールで開催される世界の祭典で輝く準備をしています。
北中米カリブ海予選の前半戦は散々な結果に終わり、予選突破は絶望的かと思われましたが、コスタリカは本大会の出場権を獲得するという非常に強い決意を示し、後半戦に入ると劇的な好転を見せ、獲得可能な勝ち点21のうち19を獲得し、プレーオフ進出を決めました。
その成功に大きく貢献したのが、ケイロル・ナバスです。
GKとして上背があるわけではないが、それを補って余りあるシュートストップ能力の高さが売りです。
驚異的なレスポンスを備え、飛び出しの判断とその勇気も称賛されるべき特徴。
PKストッパーとしても高く評価され、CL3連覇やW杯での活躍からもわかるとおり、とりわけビッグゲームでの強さは抜群。
その精神力の強さは並大抵のものではありません。
そんなコスタリカの英雄であり、中米のサッカー史に名を残すケイロル・ナバスは、2014FIFAワールドカップで大活躍をし、地球上で最も輝かしいクラブの一つへの夢の移籍を果たしました。
レアル・マドリードの歴史的な時代に重要な役割を果たし、チャンピオンズリーグ優勝3回、FIFAクラブワールドカップ優勝4回に大きく貢献しました。しかし、ティボー・クルトワが安定したパフォーマンスを見せ続けたため、新天地を求め、パリ・サンジェルマンの野心的なプロジェクトに参加。
以来彼は、2021-22シーズン前のリオネル・メッシの加入でさらに強力さを増したタレント集団チームの主力選手であり続けています。
スペイン代表 ぺドリ
2010年の南アフリカW杯を制したスペイン代表。
3大会ぶりの優勝を目指すチームは、ルイス・エンリケ監督に率いられています。
今大会でも優勝筆頭候補ではないとはいえ、勝機は十分あるチームです。
現チームには若手が多いが、経験豊富な選手も含まれており、昨年のUEFAネーションズリーグでは決勝、欧州選手権でも準決勝に進出するなど、すでに実力を証明しています。
現在のスペイン代表には落ち着きがあります。
最新のネーションズリーグでも好スタートを切っており、今月下旬に予定されているスイスとポルトガルの両試合でも好ゲームが期待されます。
長らく懸念されてきた世代交代も終了した今、スペイン代表はこの新たに出てきたエキサイティングなチームで頂点を目指すつもりです。
将来的なビッグトーナメント制覇を目指す一方で、現時点でもインパクトを残せる力は十分に備えており、カタール2022で優勝したとしても、何ら不思議ではないチームです。
そんなスペイン代表のキープレイヤーはペドリです。
代表では10番、所属クラブのバルセロナでは8番を着ける気鋭は、将来を嘱望される最高のタレント。とはいえ、現時点でもすでに特大のワクワク感を感じさせてくれるのも確かです。
昨年の欧州選手権セミファイナルでイタリアに敗れた直後、「どんな大会でも、18歳の若者があんなプレーをすることが見たことがない。アンドレス・イニエスタだってあそこまでできなかった。彼のプレーを見たか?スペースの見つけ方に、あの強い気持ちだ!あんなの見たことない、脳みそがぶっ飛ぶようなプレーだった」とルイス・エンリケ監督は語りました。
指揮官の言葉からは、現スペイン代表においてペドリがいかに重要な存在かが分かります。
美しいテクニックと、小さいスペースを見つけ出して有効に使うことのできる、世界的に見ても稀有な才能を持つ、スーパースターの有力候補と言っても決して過言ではありません。
サッカー選手としての態度、図太さ、そして自信。スペイン代表とバルセロナという、世界中でも求められることが最も多い2つのチームでも、まるで怖気づくことはなく、サッカー頭脳が非常に高く、ポリバレントな面もペドリの魅力。サイドハーフ、トップ下、ウィング、どこでも簡単にプレーしてしまい、この世代の選手の中で旗手を担うのがペドリです。
ドイツ代表 ヨシュア・キミッヒ
ドイツは1954年、1974年、1990年、2014年の4回、FIFAワールドカップで優勝しているドイツ代表。
これらの優勝に共通するのはマンシャフトには突出したスーパースター選手がいなかったということです。
「スターはチームだ」。これはEURO 1996でドイツが優勝した際、ベルティ・フォクツ監督が常に口にしていた言葉であり、今もなお意味を持ち続けています。
実際、当時と変わらず今もその通りであり、もはやドイツの伝統ともいえる、バイエルンの選手を中心に固めたハンジ・フリック監督のスカッドの強みは、チームスピリットと、チームのピースを合わせた以上に発揮される力です。
そんなドイツ代表で注目すべき選手は、ヨシュア・キミッヒ。
ノイアーと並んで、彼はおそらくフリックのスカッドの中で最も重要な選手の一人です。
バイエルン・ミュンヘンの“精神的な巨人”は多才な選手であり、献身、情熱、そして壁を乗り越えるためのたゆまぬ意欲で際立っています。
気性の激しさゆえ、相手の挑発の的に常になっているが、キミッヒが一線を越えることはめったにありません。
27歳で全盛期を迎えており、ブンデスリーガ優勝7回、DFBカップ優勝3回、チャンピオンズリーグ優勝1回、FIFAクラブワールドカップ優勝1回とすでに数多くのトロフィーを獲得しています。
彼はドイツ代表のメンバー表に最初に名を連ねる選手の一人で、すでに代表戦67試合に出場し、4得点を記録しています。
これは所属クラブで守備的ミッドフィルダーでありながら、前線に上がるのが好きな選手にとっては物足らない数字ですが、フリックのチームにとっては彼の得点力はそれほど重要度が高くありません。
6番として、キミッヒはデュエルを制し、ビルドアップの軸となっています。
このチームの中心的な役割を担う彼はドイツの絶対的なキープレーヤーであり、今大会での彼の状態がチームの戦いを左右することになるでしょう。